社会福祉士 過去問
第37回(令和6年度)
問21 (社会福祉の原理と政策 問3)

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問題

社会福祉士試験 第37回(令和6年度) 問21(社会福祉の原理と政策 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち、ニィリエ(Nirje, B.)が示したノーマライゼーションの考え方に基づく支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 知的障害者と知的障害児を同じ施設で生活できるように支援する。
  • 要保護児童に対しては、大規模な入所型施設で専門的なケアを提供する。
  • 障害のある成人は、同性だけで生活するように支援する。
  • 知的障害者の生活を、ノーマルな生活状態に近づけることを目指す。
  • 知的障害者の自己選択よりも、支援者の決定を優先する。

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この過去問の解説 (3件)

01

ニィリエが提唱したノーマライゼーションの8原理は

 

①1日のノーマルなリズム

②1週間のノーマルなリズム

③1年間のノーマルなリズム

④ライフサイクルにおけるノーマルな発達経験

⑤ノーマルな個人の尊厳と自己決定

⑥その地域における文化にのっとった、ノーマルな性的生活・関係を築く権利

⑦その地域におけるノーマルな経済水準に基づき、それを得る権利

⑧その地域におけるノーマルな環境形態と生活水準を得る権利

 

となります。

選択肢1. 知的障害者と知的障害児を同じ施設で生活できるように支援する。

✕ 知的障害者と知的障害児を同じ施設で生活できるように支援する事は、ニィリエの8原理に反します。知的障害者・知的障害児を一律に同じ施設で生活させる事は、自分の住みたい環境で生活するという権利を侵害しており、地域からの孤立を招く要因にもなり、適切な支援内容とは言えません。

選択肢2. 要保護児童に対しては、大規模な入所型施設で専門的なケアを提供する。

✕ 要保護児童を大規模な入所型施設で専門的なケアを提供するという行為は、ニィリエが提唱した原理に反するものです。ニィリエは、専門的なケアが必要であったとしても、自分が望む場所で自分が望む生活を送れるという普通の行為が出来るよう支援する事を目指しています。

選択肢3. 障害のある成人は、同性だけで生活するように支援する。

✕ 選択肢の内容は、ニィリエが提唱した原理⑥に反します。障害のある成人を、同性だけでまとめてしまう事は異性との良い関係を築く機会を喪失させてしまう事に繋がってしまう事になりかねず、適切な支援とは言えません。

選択肢4. 知的障害者の生活を、ノーマルな生活状態に近づけることを目指す。

〇 選択肢の通りです。ニィリエは障害の有無にかかわらず、全ての人が普通の生活を送れるよう支援する事の重要性を説きました。

選択肢5. 知的障害者の自己選択よりも、支援者の決定を優先する。

✕ 選択肢の内容は、ニィリエの原理⑤に反します。自分自身の生き方を自分自身で決定する事を支援する事が必要と説いています。

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02

ニィリエ(Nirje, B.)は、ノーマライゼーションの8つの原理をまとめました。どのような内容かを確認しておきましょう。

選択肢1. 知的障害者と知的障害児を同じ施設で生活できるように支援する。

誤り
「ライフサイクルにおける普通の発達過程」の原理があります。年齢や発達段階にあった適切な環境で生活することが原理であり、この選択肢の内容はニィリエの考え方に基づいているとは言えません。

選択肢2. 要保護児童に対しては、大規模な入所型施設で専門的なケアを提供する。

誤り
「普通の環境形態と水準」の原理があります。障害があったとしても地域の中で普通に暮らすことが原理であり、この選択肢の内容はニィリエの考え方に基づいているとは言えません。

選択肢3. 障害のある成人は、同性だけで生活するように支援する。

誤り
「普通の性的関係」の原理があります。男性だけ、女性だけが暮らす世界ではなく、男女ともが居る普通の環境で暮らすことが原理であり、同性だけで生活するように支援することはニィリエの考え方に基づいているとは言えません。

選択肢4. 知的障害者の生活を、ノーマルな生活状態に近づけることを目指す。

正しい
ノーマライゼーションの理念のとおりです。

選択肢5. 知的障害者の自己選択よりも、支援者の決定を優先する。

「当たり前の個人の尊厳や自己決定」の原理があります。障害者の自己選択より支援者の決定を優先することは、この原理に反するものです。

参考になった数27

03

正解は、「知的障害者の生活を、ノーマルな生活状態に近づけることを目指す。」です。

選択肢1. 知的障害者と知的障害児を同じ施設で生活できるように支援する。

ニィリエは、年齢に合った生活の流れを大事にします。子どもと大人が同じ場で一緒に暮らすことが「一般的な生活の形」に近いとは言いにくく、この支援は合いません。

選択肢2. 要保護児童に対しては、大規模な入所型施設で専門的なケアを提供する。

大規模な施設にまとめて入る形は、生活が施設中心になりやすく、地域のふつうの暮らしから離れがちです。ノーマライゼーションが目指す方向とはずれます。

選択肢3. 障害のある成人は、同性だけで生活するように支援する。

「同性だけ」と決めてしまうのは、一般的な生活の形から外れやすいです。何より、本人の希望や生活の選び方が置き去りになりやすく、考え方に合いません。

選択肢4. 知的障害者の生活を、ノーマルな生活状態に近づけることを目指す。

適切です。ポイントは、本人を無理に変えるのではなく、生活のリズムや環境、社会参加の機会を整えることです。たとえば、年齢に合った暮らし方、日々の生活リズム、地域での生活、学校や仕事、余暇の過ごし方などを、できるだけ一般の生活に近づける支援が中心になります。

選択肢5. 知的障害者の自己選択よりも、支援者の決定を優先する。

ノーマライゼーションでは、本人の意思を尊重し、選べるように支えることが重要です。支援者が代わりに決めるのが基本になると、考え方から外れます。

まとめ

ニィリエのノーマライゼーションは、暮らしの条件を一般の生活に近づける考え方です。
「施設に合わせる」「支援者が決める」ではなく、本人が選びやすい環境を整えることが中心です。年齢に合った生活、日々や季節のリズム、地域での暮らしや社会参加を意識すると、選択肢を見分けやすくなります。

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