社会福祉士 過去問
第37回(令和6年度)
問38 (権利擁護を支える法制度 問2)
問題文
〔事例〕
A県B市に所在するC障害者支援施設に勤務するD生活支援員は、同僚のE生活支援員が知的障害のある利用者のFさんに対して、著しい暴言を投げかけている場面を目撃した。
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問題
社会福祉士試験 第37回(令和6年度) 問38(権利擁護を支える法制度 問2) (訂正依頼・報告はこちら)
〔事例〕
A県B市に所在するC障害者支援施設に勤務するD生活支援員は、同僚のE生活支援員が知的障害のある利用者のFさんに対して、著しい暴言を投げかけている場面を目撃した。
- Dは、Fさんの同意の有無にかかわらずB市に通報する。
- Dは、施設長の許可を得てからB市に通報する。
- B市は、知的障害者福祉法に基づき立入調査を実施する。
- B市は、Dからの通報であることを施設に伝える。
- B市はA県に、C施設での障害者虐待に関する事項を報告する。
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この過去問の解説 (3件)
01
本事例では障害者に対する虐待を発見した際に行うべき行動について問われています。平成24年に施行された障害者虐待防止法について確認しておくと良いでしょう。
〇 本事例では、E生活支援員がFさんに対して著しい暴言を投げかけている行為が「心理的虐待」にあたる可能性があります。虐待の疑いがある行為を発見した場合、発見者は市町村等へ通報する義務があり、それを行う事に関して本人に同意を得る必要はありません。
✕ 虐待が疑われる行為を発見した場合、市町村等に通報する事は義務であり、他者から許可を得る必要はありません。
✕ 虐待の通報を受けた際、市町村は立ち入り調査を実施する事がありますが、その実施の根拠法は知的障害者福祉法ではなく「障害者虐待防止法」です。
✕ 障害者虐待等を発見した場合、発見者には通報義務があります。通報を行った事で通報者に不利益が生じる事を防ぐために、通報者の情報は秘匿されます。よって、B市が通報者の情報を施設に伝える事はありません。
〇 選択肢の通りです。障害者虐待防止法第23条に規定があります。
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02
2012年障害者虐待防止法が施行されました。
その内容について理解しておくことはもちろん、高齢者虐待防止法、児童虐待防止法も確認しておきましょう。
正しい
障害者虐待防止法において、障害者虐待を受けたと思われる障害者を発見した人は「速やかに、これを市町村(又は都道府県)に通報しなければならない」とされています。通報に際し、本人の同意は必要ありません。
誤り
虐待の通報に際し、施設長の許可は必要ありません。
誤り
立入調査を行う権限については、障害者総合支援法に記されています。
誤り
障害者虐待防止法では、通報を受けた市町村の職員は通報者を特定させるものを漏らしてはならないと規定されています。
正しい
施設従事者等による虐待に関する通報を受けた場合には、市町村は、都道府県にも報告します。
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03
障害者虐待防止法では、虐待を
①養護者(世話をしている家族など)による虐待
②障害者福祉施設従事者等による虐待
③使用者(障害者を雇っている事業主)による虐待
の3つとしています。
施設従事者による虐待を発見した職員の義務と、
通報を受けた市町村と都道府県の役割を整理することが重要です。
①による虐待の立ち入り調査の根拠法は障害者虐待防止法となりますが、
②の立ち入り調査は障害者総合支援法など、
③の立ち入り調査は労働基準法や障害者雇用促進法などが根拠法になります。
〇:正しいです。
障害者虐待防止法において、
施設従事者による虐待を発見した者は、
通報する義務があります。
×:誤りです。
通報義務は、虐待を発見した「個人の義務」であり、
施設長の許可や組織内の決裁を必要としません。
×:誤りです。
冒頭の解説の通りです。
障害者支援施設への指導監査、立入検査を行う権限の法的根拠は、
施設の指定・監督権限を定めた
「障害者総合支援法」や「社会福祉法」等に基づきます。
「知的障害者福祉法」は主に更生援護や措置に関する内容であり、
指導監査や立入検査を行う権限の法的根拠ではありません。
×:誤りです。
通報を受けた行政機関およびその職員は、
通報者を特定させる情報を漏らしてはなりません。
通報者が特定されることによる職場での不利益や報復を防ぐため、
通報者の秘密は厳守されます。
〇:正しいです。
障害者福祉施設従事者等による虐待の通報を受けた市町村は、
都道府県に通知する義務があります。
障害者支援施設の指定・監督権限(事業停止命令や指定取消し等の強い権限)を
持つのは都道府県のためです。
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