社会福祉士 過去問
第38回(令和7年度)
問55 (障害者福祉 問4)

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問題

社会福祉士試験 第38回(令和7年度) 問55(障害者福祉 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

「障害者虐待防止法」に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
(注)「障害者虐待防止法」とは、「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。
  • この法律において、障害者虐待は、障害者福祉施設従事者による障害者虐待及び使用者による障害者虐待の2つをいう。
  • この法律の対象となる障害者は、身体障害者、知的障害者、精神障害者(発達障害者を含む)であって、障害者手帳を保持している者と定めている。
  • この法律において、精神科病院の業務従事者は、障害者福祉施設従事者に含まれるものとされている。
  • この法律において、使用者は、障害者を雇用する事業主をいい、事業の経営担当者等はこれに含まれないものとされている。
  • この法律において、使用者による障害者虐待には、雇用されている障害者に対する他の従業員の差別的言動を使用者が放置することも含まれる。

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この過去問の解説 (2件)

01

障害者虐待防止法についての理解が問われています。

選択肢1. この法律において、障害者虐待は、障害者福祉施設従事者による障害者虐待及び使用者による障害者虐待の2つをいう。

✕ 誤り 

 

2つではなく3つです。
 

この法律では障害者虐待を以下の3つに分類しています。

・養護者による障害者虐待

・障害者福祉施設従事者等による障害者虐待

・使用者による障害者虐待

そのためこの選択肢は誤りです。

選択肢2. この法律の対象となる障害者は、身体障害者、知的障害者、精神障害者(発達障害者を含む)であって、障害者手帳を保持している者と定めている。

✕ 誤り

 

手帳の有無は問いません。

 

法律上の障害者の定義は「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)その他の心身の機能の障害がある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活・社会生活に相当な制限を受ける状態にあるもの」とされているので、手帳の有無は問いません。

選択肢3. この法律において、精神科病院の業務従事者は、障害者福祉施設従事者に含まれるものとされている。

✕ 誤り

 

精神科病院の業務従事者は、障害者福祉施設従事者等には含まれません。

病院は施設ではない、この一言につきます。

選択肢4. この法律において、使用者は、障害者を雇用する事業主をいい、事業の経営担当者等はこれに含まれないものとされている。

✕ 誤り

経営担当者等も含まれます。


法律上、使用者とは「事業主または事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について事業主のために行為をする者」と定義されており、経営担当者等も含まれます。

選択肢5. この法律において、使用者による障害者虐待には、雇用されている障害者に対する他の従業員の差別的言動を使用者が放置することも含まれる。

○ 正しい

差別的言動や放置は虐待に含まれます。
 

法2条第7項において、使用者による障害者虐待には、

①身体的虐待 ②性的虐待 ③心理的虐待 ④放棄 ⑤経済的虐待が含まれます。

心理的虐待の中には「他の従業員による著しく差別的な言動を使用者が放置すること」が該当し、使用者が職場環境を管理する立場にある以上、放置することも虐待にあたります。

まとめ

虐待について日頃から理解した上で支援している従事者の方であれば比較的理解しやすい問題です。

学生や支援未経験の方の場合、福祉を必要とする方にどういった意識で関わっていくのかを考えながら理解すると良いでしょう。

例えばうつ病と診断され毎日仕事に行くことができない、そんな方が障害者雇用で働いている。

もし職場にそういった方がいて、雇用主や同僚から差別的に扱われている。

そんな状況も虐待に含まれます。

それを社会的に防ぐためにはどうしたらいいか、それを考えて作られた法律です。

自分が今立つ状況に合わせて、この法律がどう当てはまるかをイメージしながら理解を深めると良いでしょう。

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02

この問題では、障害者虐待防止法における虐待の類型や対象範囲、用語の定義について正しく理解しているかが問われています。

選択肢1. この法律において、障害者虐待は、障害者福祉施設従事者による障害者虐待及び使用者による障害者虐待の2つをいう。

×:不正解です。

障害者虐待防止法における障害者虐待は、「養護者による障害者虐待」「障害者福祉施設従事者等による障害者虐待」「使用者による障害者虐待」の3つに分類されています(第二条:定義)。

2つとする記述は誤りです。

選択肢2. この法律の対象となる障害者は、身体障害者、知的障害者、精神障害者(発達障害者を含む)であって、障害者手帳を保持している者と定めている。

×:不正解です。

障害者虐待防止法における障害者は、身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)その他心身の機能の障害がある者であって、日常生活や社会生活に相当な制限を受ける状態にある者(障害者基本法(昭和四十五年法律第八十四号)第二条第一号に規定)をいいます(第二条:定義 2項)。
障害者手帳の有無は要件とされていないため、「手帳を保持している者に限る」とする記述は誤りです。
 

選択肢3. この法律において、精神科病院の業務従事者は、障害者福祉施設従事者に含まれるものとされている。

×:不正解です。

精神科病院の業務従事者による虐待は、障害者虐待防止法ではなく、精神保健福祉法において対応が図られています。
精神科病院の業務従事者が障害者福祉施設従事者(参照:第二条:定義 4項)に含まれるとする記述は誤りです。
 

選択肢4. この法律において、使用者は、障害者を雇用する事業主をいい、事業の経営担当者等はこれに含まれないものとされている。

この法律における使用者とは
障害者を雇用する事業主(派遣労働者である障害者については 派遣先の事業主(実際に働かせている側)も含む)
事業の経営担当者
事業の労働者に関する事項について事業主のために行為をする者
をいいます。
したがって、事業の経営担当者等を含まれないとする記述は誤りです。

選択肢5. この法律において、使用者による障害者虐待には、雇用されている障害者に対する他の従業員の差別的言動を使用者が放置することも含まれる。

〇:正解です。

使用者による障害者虐待には、
身体的虐待・性的虐待・心理的虐待・放置(ネグレクト)・経済的虐待の5類型が規定されています(第二条:定義 8項)。
雇用されている障害者に対して、他の従業員が差別的言動を行っているにもかかわらず、使用者がこれを放置することは、心理的虐待に該当する場合があり、使用者による障害者虐待に含まれます。

まとめ

この問題では、障害者虐待防止法における虐待の類型(養護者・施設従事者等・使用者)や、対象となる障害者の定義、使用者の範囲を正確に理解することが重要です。特に、手帳の有無は要件ではない点や、使用者の範囲が広く定義されている点をおさえておきましょう。

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