社会福祉士 過去問
第38回(令和7年度)
問86 (高齢者福祉 問2)

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問題

社会福祉士試験 第38回(令和7年度) 問86(高齢者福祉 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

高齢者の生活実態に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
  • 「令和2年国勢調査」(総務省)によると、65歳以上の単独世帯の人口は、2020年(令和2年)に初めて1、000万人を上回った。
  • 「令和4年度介護保険事業状況報告(年報)」(厚生労働省)によると、第1号被保険者の要介護(要支援)認定者は、2022年(令和4年)に初めて500万人を超えた。
  • 「2022(令和4)年国民生活基礎調査の概況」(厚生労働省)によると、同居の配偶者が要介護や要支援認定者の「主な介護者」である割合は、3割を上回っている。
  • 「労働力調査(基本集計)2024年(令和6年)平均結果」(総務省)によると、65歳から69歳の者の就業率は、2024年(令和6年)では5割を上回っている。
  • 「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果の概要-(二人以上の世帯)」(総務省)によると、世帯主が65歳以上の世帯(二人以上の世帯)の貯蓄現在高の中央値は、およそ600万円である。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題では、高齢者の生活実態に関する主要な統計データについて理解しているかが問われています。

国試では細かな数値の暗記よりも、おおよその傾向や規模感を把握しておくことが重要です。

選択肢1. 「令和2年国勢調査」(総務省)によると、65歳以上の単独世帯の人口は、2020年(令和2年)に初めて1、000万人を上回った。

×:不正解です。

 

65歳以上の単独世帯は増加していますが、2020年に初めて1,000万人を超えたという記述は正しくありません。

選択肢2. 「令和4年度介護保険事業状況報告(年報)」(厚生労働省)によると、第1号被保険者の要介護(要支援)認定者は、2022年(令和4年)に初めて500万人を超えた。

×:不正解です。

 

第1号被保険者の要介護(要支援)認定者数は2022年以前に既に500万人を超えています。
 

選択肢3. 「2022(令和4)年国民生活基礎調査の概況」(厚生労働省)によると、同居の配偶者が要介護や要支援認定者の「主な介護者」である割合は、3割を上回っている。

×:不正解です。

 

2022年国民生活基礎調査では、同居の配偶者が主な介護者である割合は3割を下回っています

選択肢4. 「労働力調査(基本集計)2024年(令和6年)平均結果」(総務省)によると、65歳から69歳の者の就業率は、2024年(令和6年)では5割を上回っている。

〇:正解です。

 

2024年の65~69歳の就業率は5割を超えています。

高齢者雇用の推進などを背景に、高齢者の就業率は上昇傾向にあります。

選択肢5. 「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果の概要-(二人以上の世帯)」(総務省)によると、世帯主が65歳以上の世帯(二人以上の世帯)の貯蓄現在高の中央値は、およそ600万円である。

×:不正解です。

 

総務省の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果の概要-」によると、世帯主が65歳以上の二人以上世帯における貯蓄現在高の中央値(貯蓄保有世帯の中央値)は 1,777万円です

選択肢の「およそ600万円」は誤りです。

 

まとめ

この問題では、高齢者の生活実態に関する統計の傾向を理解することが重要です。

高齢者の生活実態に関する統計問題では、「最新のトレンド(増加・減少)」と「大まかなボリューム感(5割、1,000万人など)」をセットで押さえておきましょう。

高齢者の就業: 65〜69歳の就業率は5割を超えており、働く高齢者が多数派

高齢者の貯蓄: 二人以上世帯の中央値は1,700万円超(約1,777万円)

選択肢にある過小な数値に惑わされないこともポイントです。

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02

最も適切なのは、「『労働力調査(基本集計)2024年(令和6年)平均結果』(総務省)によると、65歳から69歳の者の就業率は、2024年(令和6年)では5割を上回っている。」です。

2024年の65歳から69歳までの就業率は53.6%であり、5割を上回っています。就業率とは、その年齢の人口のうち、仕事をしている人が占める割合です。

選択肢1. 「令和2年国勢調査」(総務省)によると、65歳以上の単独世帯の人口は、2020年(令和2年)に初めて1、000万人を上回った。

誤りです。

2020年の国勢調査によると、65歳以上の人口のうち、単独世帯で暮らす人は671万7,000人です。1,000万人を上回っていないため、記述と一致しません。

ここでいう単独世帯とは、世帯員が1人だけの世帯、つまり一人暮らしの世帯を指します。

選択肢2. 「令和4年度介護保険事業状況報告(年報)」(厚生労働省)によると、第1号被保険者の要介護(要支援)認定者は、2022年(令和4年)に初めて500万人を超えた。

誤りです。

介護保険の第1号被保険者とは、原則として65歳以上の人です。第1号被保険者の要介護・要支援認定者は、2022年より前にすでに500万人を超えていました

例えば、2016年度末の時点で、第1号被保険者の認定者は約619万人でした。そのため、2022年に初めて500万人を超えたという部分が誤っています。

選択肢3. 「2022(令和4)年国民生活基礎調査の概況」(厚生労働省)によると、同居の配偶者が要介護や要支援認定者の「主な介護者」である割合は、3割を上回っている。

誤りです。

同居している主な介護者を、介護を受ける人との続柄別にみると、配偶者の割合は22.9%で、3割を上回っていません。

なお、主な介護者とは、介護を行っている人のうち、中心となって介護を担当している人のことです。

選択肢4. 「労働力調査(基本集計)2024年(令和6年)平均結果」(総務省)によると、65歳から69歳の者の就業率は、2024年(令和6年)では5割を上回っている。

適切です。

2024年の65歳から69歳までの就業率は53.6%です。

100人のうち約54人が仕事をしている計算になるため、5割を上回っています。

高齢者の就業率は上昇傾向にあり、65歳を過ぎても働く人が増えていることが分かります。

選択肢5. 「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果の概要-(二人以上の世帯)」(総務省)によると、世帯主が65歳以上の世帯(二人以上の世帯)の貯蓄現在高の中央値は、およそ600万円である。

誤りです。

世帯主が65歳以上である二人以上の世帯について、貯蓄を持つ世帯の貯蓄現在高の中央値は1,658万円です。およそ600万円ではありません。なお、平均値は2,509万円です。

中央値とは、貯蓄額の少ない世帯から多い世帯までを順番に並べたとき、ちょうど真ん中に位置する世帯の金額です。とても多くの貯蓄を持つ一部の世帯の影響を受けにくいため、平均値とは異なる金額になります。

まとめ

この問題では、高齢者の一人暮らし、要介護認定、家族介護、就業、貯蓄に関する統計が問われています。

覚えておきたい数値は、2020年の65歳以上の単独世帯人口が約672万人、同居する主な介護者が配偶者である割合が22.9%、2024年の65歳から69歳までの就業率が53.6%、世帯主が65歳以上である二人以上の世帯の貯蓄保有世帯の中央値が1,658万円という点です。

統計問題では、「初めて」「上回る」「およそ」といった言葉にも注意が必要です。数値そのものだけでなく、基準となる割合や時期まで正確に確認することが大切です。

 

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