社会福祉士 過去問
第38回(令和7年度)
問109 (ソーシャルワークの基盤と専門職(専門) 問1)

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問題

社会福祉士試験 第38回(令和7年度) 問109(ソーシャルワークの基盤と専門職(専門) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

バートレット(Bartlett,H.)が示したソーシャルワークに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • クライエントの自我の変化のための診断と介入による実践として示した。
  • ケースワーク、グループワーク、コミュニティワークのそれぞれの専門家を必要に応じて組み合わせるコンビネーションアプローチを提唱した。
  • 診断主義と機能主義の折衷主義として、問題を持つ人が、専門職がいる場所で支援を受ける過程であると示した。
  • 価値、知識、介入方法の可視化された総体であり、それらは個別の方法としても分離可能であるとした。
  • 社会的役割と関係性の中での人々の機能に焦点を当て、環境との関係を重視することを示した。

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この過去問の解説 (1件)

01

最も適切なのは、「社会的役割と関係性の中での人々の機能に焦点を当て、環境との関係を重視することを示した。」です。

 

バートレットは、ソーシャルワークが共通して扱う中心的な対象を「社会的機能」としました。

 

社会的機能とは、人が家族、学校、職場、地域などの中で役割を果たし、周囲の環境と関わりながら生活する働きのことです。

 

そのため、本人の内面だけを見るのではなく、本人と環境との関係を捉えることが重要になります。

 

バートレットは、1970年の著書『ソーシャルワーク実践の共通基盤』で、分野や援助方法を超えて共通するソーシャルワークの基盤を示しました。

選択肢1. クライエントの自我の変化のための診断と介入による実践として示した。

適切ではありません。

 

この記述は、主にクライエントの心の内面や自我に注目し、診断と治療的な介入によって変化を促す考え方です。

 

バートレットは、本人の内面だけを援助の対象としたのではありません。

 

人が社会の中でどのような役割を果たしているか、生活環境との間にどのような問題があるかという、本人と環境との関係を重視しました。

選択肢2. ケースワーク、グループワーク、コミュニティワークのそれぞれの専門家を必要に応じて組み合わせるコンビネーションアプローチを提唱した。

適切ではありません。

 

バートレットは、それぞれの援助方法を担当する専門家を組み合わせればよいと考えたのではありません。

 

ケースワーク、グループワーク、コミュニティワークなどの異なる方法にも、ソーシャルワークとして共通する考え方があると捉えました。

 

そして、それらに共通する基盤を明らかにし、ソーシャルワークを一つの専門職としてまとめようとしました。

選択肢3. 診断主義と機能主義の折衷主義として、問題を持つ人が、専門職がいる場所で支援を受ける過程であると示した。

適切ではありません。

 

「問題を持つ人が、専門職のいる場所で、一定の過程を通して援助を受ける」という考え方は、パールマンの問題解決アプローチに関する説明です。

 

パールマンは、ケースワークを、人、問題、場所、過程などの要素から捉えました。

 

これはバートレットが示したソーシャルワーク実践の共通基盤とは異なります。

選択肢4. 価値、知識、介入方法の可視化された総体であり、それらは個別の方法としても分離可能であるとした。

適切ではありません。

 

バートレットは、ソーシャルワーク実践の共通基盤を考えるうえで、価値、知識、介入などの要素を重視しました。

 

しかし、それらを互いに切り離して、別々の方法として使えるとしたわけではありません。

 

価値に基づき、専門的な知識を活用しながら介入するというように、それぞれが結びついて一つの実践を構成します。

 

また、ケースワークなどを独立した別々の方法として捉えるのではなく、異なる実践に共通する基盤を明らかにしようとした点が重要です。

選択肢5. 社会的役割と関係性の中での人々の機能に焦点を当て、環境との関係を重視することを示した。

適切です。

 

バートレットは、ソーシャルワークの中心となるものを社会的機能と考えました。

 

人は、家庭では親や子、職場では働く人、地域では住民といったさまざまな役割を持っています。

 

その人が役割を十分に果たせない場合、原因を本人だけに求めるのではなく、家族関係、職場環境、経済状況、福祉制度などとの関係から考えます。

 

ソーシャルワーカーは、本人の力を高めるとともに、利用できる制度につなぐなど、環境にも働きかけます。

 

このように、本人と環境の両方に注目することが、バートレットの考え方の大きな特徴です。

まとめ

バートレットは、ケースワーク、グループワーク、コミュニティワークなどに分かれていたソーシャルワーク実践に、共通する基盤があると考えました。

 

その中心となる考え方が社会的機能です。人が社会の中で役割を果たし、周囲の人や制度、生活環境と関わる働きに注目します。

 

試験では、バートレットについて、次の点を押さえることが大切です。

 

ソーシャルワーク実践の共通基盤を示したこと。

社会的機能を中心に置いたこと。

本人だけでなく、本人と環境との関係を重視したこと。

 

したがって、社会的役割や人間関係の中での機能に注目し、環境との関係を重視する記述が最も適切です。

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