社会福祉士 過去問
第38回(令和7年度)
問119 (ソーシャルワークの理論と方法(専門) 問5)

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問題

社会福祉士試験 第38回(令和7年度) 問119(ソーシャルワークの理論と方法(専門) 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

事例を読んで、次の記述のうち、Aスクールソーシャルワーカーによるシステム論に基づくアセスメントとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
5年前に妻を亡くしたBさん(35歳)は、子のCさん(11歳)と二人暮らしである。Bさん家族はSNSで知り合った女性Dさん(36歳)と交流があった。Dさんとの再婚を考えたBさんはCさんに相談したところ黙りこみ、まったく口をきかなくなり、学校も休みがちになった。この状況に困ったBさんが、Cさんの担任に相談したところ、Aを紹介された。AはBさんと面接を行い、Bさんがこれまでの経緯について話した。
  • 勝手に再婚を決めたBさんに対してCさんは怒りを感じている。
  • 再婚がCさんに与える影響について、BさんとDさんで十分に話し合われていない。
  • BさんがCさんに再婚について、十分に説明できていないことが原因である。
  • BさんとCさんはお互いの気持ちを十分に話し合うことができない膠着状態(こうちゃくじょうたい)に陥っている。
  • Cさんの思春期特有の問題が影響している。

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この過去問の解説 (1件)

01

適切なのは、「BさんとCさんはお互いの気持ちを十分に話し合うことができない膠着状態に陥っている。」です。

 

システム論では、問題の原因を一人の性格や行動だけに求めません。

 

家族がお互いにどのような影響を与え合い、どのような関係が続いているのかに注目します。

 

この事例では、Bさんが再婚について相談した後、Cさんが黙り込み、BさんもCさんの気持ちを十分に確認できていません。

 

親子の会話が止まり、関係が動かなくなっている状態を捉えた記述が適切です。

選択肢1. 勝手に再婚を決めたBさんに対してCさんは怒りを感じている。

適切ではありません。

 

事例では、BさんはCさんに再婚について相談しています。

 

また、Cさんが黙り込んだ理由が怒りであるとは示されていません。

 

母親を失った悲しみ、父親を取られる不安、生活が変わることへの戸惑いなど、さまざまな気持ちが考えられます。

 

アセスメントでは、確認できていないCさんの感情を一つに決めつけないことが大切です。

選択肢2. 再婚がCさんに与える影響について、BさんとDさんで十分に話し合われていない。

適切ではありません。

 

BさんとDさんの話し合いが十分であったかどうかは、事例から確認できません。

 

また、この時点で表れている問題は、BさんとDさんの関係よりも、BさんとCさんの間で気持ちを伝え合えなくなっていることです。

 

システム論に基づくアセスメントでは、実際に確認できる家族間の関係ややり取りに注目します。

選択肢3. BさんがCさんに再婚について、十分に説明できていないことが原因である。

適切ではありません。

 

この記述は、問題の原因をBさんの説明不足だけに求めています。

 

しかし、システム論では、一人の行動だけを原因として捉えるのではなく、家族の間で起きている相互作用を見ます。

 

Bさんがどのように説明したかだけでなく、Cさんがどのように受け止めたか、その後に親子がどのようなやり取りをしたかを確認する必要があります。

選択肢4. BさんとCさんはお互いの気持ちを十分に話し合うことができない膠着状態(こうちゃくじょうたい)に陥っている。

適切です。

 

膠着状態とは、関係や話し合いが動かなくなり、同じ状態から抜け出しにくくなっていることです。

 

Bさんが再婚について相談すると、Cさんは黙り込み、口をきかなくなりました。

 

BさんもCさんの気持ちを理解できず、困って学校に相談しています。

 

このように、問題をBさんかCさんのどちらか一人のせいにするのではなく、親子がお互いに気持ちを伝えられず、関係が動かなくなっている状態として捉えることが、システム論に基づく考え方です。

 

スクールソーシャルワーカーは、どちらか一方を責めるのではなく、親子のやり取りや関係の変化を確認し、会話を再び始められるように支援します。

選択肢5. Cさんの思春期特有の問題が影響している。

適切ではありません。

 

Cさんは11歳であり、心や体が大きく変化する時期に差しかかっています。

 

しかし、学校を休みがちになったことを思春期だけで説明するのは適切ではありません。

 

母親との死別、父親の再婚、Dさんとの関係、家庭環境の変化なども影響している可能性があります。

 

システム論では、Cさん個人の発達上の特徴だけではなく、家族や学校など周囲との関係を含めて考えます。

まとめ

システム論では、問題を一人の性格や行動の結果として捉えるのではなく、人と人との関係や相互作用の中で考えます。

 

この事例では、Bさんの説明不足やCさんの思春期だけが原因だと決めつけることはできません。

 

重要なのは、再婚の話をきっかけとして、BさんとCさんが互いの気持ちを伝えられず、親子の関係が動かなくなっている点です。

 

スクールソーシャルワーカーには、BさんとCさんの関係を整理し、双方が気持ちを表現できるように支援することが求められます。

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