社会福祉士 過去問
第38回(令和7年度)
問125 (福祉サービスの組織と経営 問2)
問題文
〔事例〕
B障害福祉施設では、中堅・ベテラン職員による「経験に基づく支援・業務」が最も重視され、若手職員が育成されないまま離職してしまうということが相次いだ。そこでAは、会議を定期的に開催して、他の職員と一緒に特に定型的な業務にかかる時間を測定し、不適切な手順や無駄な動作のある業務を洗い出し、効率的な方法を検討した。また、利用者の特性に応じた支援マニュアルなどを作成した。会議は継続して行われ、支援方法の改善や不要な業務の廃止に取り組んだ。会議での議論の積み重ねから、法人理念の改訂について、理事会へ提案するなどの活動にも至った。これら一連の取組の中で、職員間のコミュニケーションも増え、職員の定着率も上がっていった。
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問題
社会福祉士試験 第38回(令和7年度) 問125(福祉サービスの組織と経営 問2) (訂正依頼・報告はこちら)
〔事例〕
B障害福祉施設では、中堅・ベテラン職員による「経験に基づく支援・業務」が最も重視され、若手職員が育成されないまま離職してしまうということが相次いだ。そこでAは、会議を定期的に開催して、他の職員と一緒に特に定型的な業務にかかる時間を測定し、不適切な手順や無駄な動作のある業務を洗い出し、効率的な方法を検討した。また、利用者の特性に応じた支援マニュアルなどを作成した。会議は継続して行われ、支援方法の改善や不要な業務の廃止に取り組んだ。会議での議論の積み重ねから、法人理念の改訂について、理事会へ提案するなどの活動にも至った。これら一連の取組の中で、職員間のコミュニケーションも増え、職員の定着率も上がっていった。
- エンゲージメント
- リスキー・シフト
- ダブル・ループ学習
- 科学的管理法
- ハインリッヒの法則
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この過去問の解説 (1件)
01
適切なのは、次の2つです。
「ダブル・ループ学習」
「科学的管理法」
適切ではありません。
エンゲージメントとは、一般に、職員が組織の目的や仕事に関心を持ち、意欲的に関わろうとする状態を指します。
この事例では、取組の結果として職員間のコミュニケーションが増え、職員の定着率も上がっています。
そのため、職員のエンゲージメントが高まったと考えることはできます。
しかし、一連の取組で中心となっているのは、業務を測定して効率化することと、法人理念を含めて組織の考え方を見直すことです。
したがって、取組の中心となった考え方としては最も適切ではありません。
適切ではありません。
リスキー・シフトとは、集団で話し合った結果、一人で判断するときよりも危険性の高い決定をしやすくなる現象です。
この事例では、会議を通じて無駄な業務を見直し、支援方法を改善しています。
集団で危険な判断を行ったという内容ではないため、リスキー・シフトには当たりません。
適切です。
ダブル・ループ学習とは、目の前の方法を修正するだけでなく、その方法のもとになっている考え方や目標まで見直す学習です。
この事例では、支援方法の改善や不要な業務の廃止だけでなく、法人理念の改訂について理事会へ提案しています。
単に業務のやり方を変えるだけでなく、「組織は何を大切にするのか」という基本的な考え方まで見直しているため、ダブル・ループ学習に当たります。
例えば、決められた目標を達成するために作業方法だけを変えるのは、シングル・ループ学習です。
これに対して、その目標やルール自体が適切かを考え直すのがダブル・ループ学習です。
適切です。
科学的管理法は、作業にかかる時間や動作を調べ、最も効率のよい方法を明らかにしようとする考え方です。
この事例では、定型的な業務にかかる時間を測定し、不適切な手順や無駄な動作を洗い出しています。
さらに、効率的な方法を検討し、支援マニュアルを作成しています。
経験や勘だけに頼らず、測定した結果をもとに業務を改善しているため、科学的管理法の考え方に当たります。
適切ではありません。
ハインリッヒの法則とは、重大な事故の背景には、軽い事故や、事故にはならなかった多くの危険な出来事があるという考え方です。
主に、労働災害や事故を防ぐための安全管理で用いられます。
この事例では、事故や危険な出来事の分析ではなく、業務の効率化や組織の学習が行われています。
そのため、ハインリッヒの法則とは関係がありません。
この事例では、まず業務時間や動作を調べ、無駄をなくして効率的な方法を考えています。
この取組は、作業を科学的に分析する科学的管理法に当たります。
さらに、支援方法や業務手順の改善にとどまらず、法人理念という組織の基本的な考え方まで見直しています。
この取組は、現在の方法だけでなく、その土台となる目標や価値観も問い直すダブル・ループ学習に当たります。
問題では、「業務の時間や動作を測定している点」と、「法人理念まで見直している点」に注目することが大切です。
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